風のように+7(紙ジャケット仕様)
このアルバムは全曲文句のつけようもないくらい名曲揃いです。特にシングルにもなった「サヨナラは私のために」は最高。ただこの曲が当時オリコン最高18位までしかいかなったのは今でも悔やまれてなりません(当時の彼女としては売上枚数はかなり巻き返しはしたんですが)。 セルフカバーでもう一度本人が歌うのでもいいですし、平井堅などのカバーアルバムで歌われて再評価される事を切に願ってます。
あの頃映画 「薄化粧」 [DVD]
緒形拳さんにとっては、「鬼畜」と「復讐するは我にあり」を合わせた集大成のような役柄で、それだけ凄みもあります。この映画の緒形さんは、見返りの無い殺人を、後先考えずに繰り返し、脱獄した後は、ただひたすら地面を這うように生活します。素の善人に戻ったような仕草が、リアルで怖いです。
公開されたのは1985年。今振り返れば、あのバブル前夜の浮かれていた時代に、こんな「貧乏臭い」映画が作られたこと自体が健全でした。浅野温子とか松本伊代とか、当時旬だった若手女優、アイドルは出ていますが、中身は本格的。一時代前の、日本の「地方の貧しさ」が、画面からムンムンただよってきます。
リアルと言えば、奥さんを殺す場面。ヒステリーを起こした奥さん(浅利香津代さん適役)に、大切にしているラジオを斧で壊されて(ここで、壊れたラジオが途切れ途切れの大音響を発します)立腹し、取り上げた斧で奥さんの頭をポンと叩きます。奥さんの頭から血がタラタラ流れ、痙攣して死ぬまで、ワンショット(あくまで記憶)。衝動的というか、ただの弾みというか、ドラマのクライマックスにすらなっていないという意味で、これまで見た中でも、最もすごい殺人シーンでした。
それと小林稔持さん、同年公開「さびしんぼう」以降は、唸るようなお声の優しいオジサンになってしまいましたが、この映画では、今となっては貴重な、元気なお姿を拝見できます。
しかし、DVDのパッケージ、何とかなりませんか?投げやりと言うかなんと言うか。公開当時の宣伝も、なんだかピント外れだったような記憶が…。もう少し、カッコつけてくださいな。せっかくのいい映画なんですから。
Eternal Ballads
学生時代の友人が勧めていたので買ってみました。
実は、5,6曲しか知らなかったのですが、聴いているうちに80年代そのものが懐かしく、じーんとしてしまいました。
特に、岩崎宏美さんの歌唱での説得力は当然素晴らしいですし、河合奈保子さんや桜田淳子さんの繊細な感情を伝えるような切ない歌い方も、本当に心に響きました。その他の曲もストーリーのあるいい歌が多いように思います。
結婚して音楽を聴かなくなっていましたが、こんな風に自分が知らなくても安心できる名曲を紹介してくれるCDは、とてもありがたいです。