西原理恵子月乃光司のおサケについてのまじめな話 アルコール依存症という病気
「毎日かあさん」やSPAでの連載をまとめた「鳥頭」モノ、および「この世でいちばん大事な「カネ」の話」
などを愛読していた方には、涙なくして読めない可能性が。
また、筆者の作品制作の一端も垣間見ることができます。
露悪的に赤裸々に自分をさらけ出して漫画を紡いでいるかのようでいながら、(当たり前ではあるけれど)
きちんと取捨し抽象して構成し、上述のような珠玉の作品を産みだしているのだと思えば、表現者
としての筆者への評価が数段上昇するのではないかと(上からで恐縮です)。
そして、本書のテーマについても刮目すべき内容に仕上がっていると思います。
とにかく逃げろとか、経済的に自立していることの重要性であるとか、病気であるとの認識をもつことの
重要性とか、専門医にかかることの重要性とか・・・現実の重みに裏打ちされた実践的な提言に満
ちています。
西原さんの、こうした提言に特徴的なことだと思うのですが、きわめて実践的なものである一方で、
深いヒューマニズムにも裏打ちされているようで(浅い表現で恐縮)、複雑なのにわかりやすい。
必要なのは、社会的制裁ではなく治療とか、要請されるのが道徳ではなくサイエンスであるとか、実に
胆に銘じるべき警句にあふれています。
多くの凡庸な経験論が、往々にして道徳的な根性論とか浅薄な疑似科学へ帰着することに比べて
西原さんの経験に裏打ちされた(修羅をくぐり抜けた)結論が、きわめて妥当な方向へ向かっていること
も特筆すべきかと思います(誰かを褒めるために誰かを貶めなければならない体のレビューしか書けない
自分の筆力に絶望中)。
家族や恋人、その家族や恋人を通じてその背景の多くの人々と関係を持たないではいられないわけで、
したがって本書は、万人が常備すべき一冊かと思います。
事物的な関係性に限定されるはずの職場の同僚であっても、その背後にはその人にとってのご家族が
あるわけで(当たり前ですが)、職場にも常備されるべきではないかと。
もちろん、自分自身のためにも。
発達障害のある子とお母さん・先生のための思いっきり支援ツール―ポジティブにいこう!
親として自閉症は理解したけど、何からどう手をつけていいかわからない。と、言ったときに役立つ実践的な本です。支援ツールの素(ひながた)もコピーしやすく配慮してあるし、パソコンや絵が苦手な人にも心強い一冊です。
ヤスコとケンジ DVD-BOX
放送されていた当時も面白いと思っていましたが、最近再放送されていたのを改めて観ると、
本当に面白いです。
広末さんの変貌ぶりにも笑えますが、やはり主演の松岡くんが良いです。
笑わせてくれるところとカッコ良いところのギャップが最高です。
ちょっと干渉しすぎるけどどこまでも妹想いの兄と、反発しながらもお兄ちゃんを信頼している妹。
毎回、ホロっと泣けてきました。
こんな兄妹いいなーって思いました。
おかえりっ! ~夕凪色の恋物語~
はっきりいって地味です。でも、そこがこの作品のいいところです。
いわゆるわざとらしい萌え要素は少ないですが、一流の声優さんときれいなグラフィック。そしていい音楽と、しっかりした脚本。こんなに完成度が高いのに、アダルトでないPCゲームのせいか不当に評価が低いのが残念です。
とくにテーマ曲といっていいラウ゛ェルの「亡き王女のためのバウ゛ァーヌ」泣けます。
なお、このソフトを買われた方は、バグがあるのでネットで公開されているアップデートのプログラムの適用をおすすめします。スピードアップの効果もあるようです。
プレイステーションでも廉価版がでています。こちらの方が手に入りやすいかも。