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詩人の血を解散後、新たにメンバーの辻睦詞と渡辺善太郎が結成したユニットOh! Penelopeの作品は、どの曲も非常にハイレベルのポップ・ミュージックで構成されていました。音的には、渋谷系の流れの中で捉えられることも多いですが、もっとソフトロックのようなエバーグリーンな普遍性を持っている楽曲がたくさんあります。この5曲入りEPも、どの曲も今聴いても素直に良いメロディーや美しい歌声、誠実な歌詞に感動できるものです。
現在、どの作品も廃盤となっていますが、いずれ再評価されるのは固いと思います。それくらいポップ・ミュージックを愛する多くのリスナーを唸らせる音だと思います。ぜひぜひ再発を。
Milk&Cookies
全18曲、73分、オーペネ名義での唯一のフルアルバムと"詩人の血"時代を合わせても、彼らにとって入魂の一作です。これを発表し、すぐさま解散して、あまり市場に出回らなかったため、なかなか中古店でも見つけることが難しいです。
しかし、epicさん、こんな大名盤を再発しないのは、どう考えてももったいないし、音楽を愛する全ての人に対して不誠実です。洋楽や古い日本のロックやフォークでは、幻の名盤と言われた作品が、次々と世界初CD化されているわけですから、そろそろ日本の90年代にも目を向けてほしいものです。このオーペネのクオリティに関しては、今年(2007年)発売された渋谷系ムーブメント振り返った「bossa nova 1991:shibuya scene restrospective」にも、彼らの楽曲が収録されており、小西康陽さんも評価していたことが分かります。というか、誰が聴いても、全く古びていないポップの魔法でいっぱいの玉手箱のような極上の作品だと、僕は思います。フリッパーズも紙ジャケ化されましたし、オーペネもぜひぜひ紙ジャケ再発を要望いたします。