北杜夫 ランキング!

北杜夫 アラビアンナイト シンドバッドの冒険 [DVD]

小学校の講堂で見せてもらって以来忘れられないアニメになっていた。アラビアの異国感にワクワクし、羽根に乗って飛ぶ少年に憧れた。挿入歌の「行こうよ、みんなの歌」がなぜか忘れられず、ずっと空で歌える愛唱歌になっている。なんか、大人の匂いがするアニメという記憶だった。今見ても遜色がない良い映画だと思う。 アラビアンナイト シンドバッドの冒険 [DVD] 関連情報

北杜夫 どくとるマンボウ青春記 (新潮文庫)

若者必読ですね。現在の若者は不幸であると感じることができる書です。それはあなた達が悪いのでは決してありません。社会を含めてこの時代と現代はまったく違うからです。でもその違いを確認しつつ、精神的に豊かな青春時代を知ることができるのです。本書の冒頭に「もうじき四十になる」作者の珍しく沈んだ書き出しがありますが、私もほぼ同じ年齢になります。そんな時の作者が書いた旧制高校〜医学部での生活。そこには破天荒な学友と先生。熱き思いがあふれています。そんな熱い青春時代に触れてみることは、きっとあなたの人生を豊かにすること間違いありません。 どくとるマンボウ青春記 (新潮文庫) 関連情報

北杜夫 楡家の人びと 第1部 (新潮文庫 き 4-57)

この小説は楡家という脳病院(精神病院)を経営する一家の大河ホームドラマだ。とてもシニカルだけどユーモラスな語り口は、まるで親戚のうわさ話を聞いているような感じがしてくる。この小説に登場するあまたの人々の中で、私が一番好きなのは末弟の米国(よねくに)さんだ。彼は今でいう引きこもりだ。家からでることはないけれど、彼には仕事がある。彼の仕事は広大な病院の敷地の裏につくった畑の責任者だ。といっても、農作業は小作人が行い、彼がすることはただ畑の周りを散歩することと、同じく書生くずれのニートの熊五朗さんとのおしゃべりだけだ。端から見れば、なんてうらやましい生活!と思うかもしれないが、彼の苦悩はとても深い。なにしろ彼は不治の病に侵されているからだ。もちろん自分で勝手にそう思いこんでいるだけだけど。苦悩に満ちながらも優雅な生活を送る彼が、後に時代の波に飲み込まれていく姿はとても悲しい。そんな米国さんのような普通の人生がこの小説にはいつくもつまっている。大正時代の高揚感、昭和初期の不安感、戦時中の悲壮感。それぞれの時代の持つ空気がこれほどリアルに伝わってくるのは、この小説が普通の人々の物語だからだ。そこには劇的なこともなく、英雄も登場しない。だからこそ、この小説のおもしろさは100年たっても古びることはないと思う。 楡家の人びと 第1部 (新潮文庫 き 4-57) 関連情報

北杜夫 どくとるマンボウ航海記 (新潮文庫)

少し間をはずしたような文章が独特で、はじめはとまどうのですが、だんだんユーモアを感じるようになっていきます。緊張感を感じさせない文章がとても新鮮でした。 どくとるマンボウ航海記 (新潮文庫) 関連情報



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