スピリチュアルにハマる人、ハマらない人 (幻冬舎新書)
今、女性や子供たちのあいだでスピリチュアルなるものが流行っていると聞いて、読んでみました。
まず、「前世」や「生き返り」、「宇宙の波動」やら「霊界からのメッセージ」などを信じる人が非常に増えているという事実に驚きました。科学的な実証が不可能(「分かる人にしか分からない」)で言ったもの勝ち。信じない人は「心が狭い」と一刀両断。これでは、そもそも客観的にそうしたものの存在や有用性の証明ができる訳もないですが、それでもなぜか信じる人が多い。
著者はこうした社会現象を概観しつつ、結局、信じる人にとって重要なのは、「正しいか正しくないか」ではなく、信じることが「楽しいかどうか」が重要なポイントである、と見ています。いまや信仰すらも「楽しければよい」という一種の消費財になりつつある、といいます。この点は非常に妥当な分析だと思います。
本書は、精神医学という「科学」の立場から、スピリチュアルというものに反論する趣旨ではなく、どちらかというと、「こういうことが流行っているけど、まぁこんな気持ちでしょう」という感想文的な内容ですので、「認知心理学の観点からは・・・」とか「脳の機能を考えれば・・・」などと「頭の固い(?)」議論が好きな僕を含めた多くの男性には、物足りない部分があると思います。
「スピリチュアルって一体何なのよ?」と思っている方には、社会現象としてのスピリチュアルの特徴を理解するための一助になる本。信じている人にとっては、大きなお世話な本。「そんなのありえない」と思っている人にとっては踏み込みが足りない本。
裁判官の爆笑お言葉集 (幻冬舎新書)
著者は現在ライター業を営んでいるが、もともとは弁護士を目指していた人物。残念ながら7度の不合格を重ねた結果その道を断念、その後現在の職業に転じたようだ。だから本書もいわゆる裁判の素人が、裁判官の本音が垣間見える数々の発言をただ集めたものではない。
思わず発してしまった言葉もあるかもしれないが、ここに紹介される裁判官の発言は多くは考え抜かれたものである(当たり前だが)。著者は、自身に経験を生かし、それらの発言の背景に見えるもの、裁判官の真意、その他諸々を簡潔に解説あるいは推測するのだが、ここが単なる素人が書いた作品と異なる部分だ。
タイトルにふさわしい「爆笑お言葉」も確かにある。しかし、そのほとんどは裁判官の人間性が現れた「真面目なお言葉」だ。厳粛な雰囲気の裁判で発するから違和感があるのかもしれないが、人間味溢れる言葉も多い。
幻冬舎からの出版。しかもこのタイトルだ。本当にお笑いだけの作品かと思って、またそれを期待して(真面目な人や事件の当事者には怒られそうだが、裁判所の当事者になったことのない人で、そういった興味が全くないというのは逆におかしいと思う)購入した。著者もそれに応えるようなツッコミを入れて、おもしろく読ませようという意識はあるのだが、真面目に読むこともできる、いい意味で期待を裏切る一冊だった。
ただ、著者は、問題提起などではなく、単なるネタとして本書を書いただけのような気もするが…。
ボインボン (バーズコミックス)
言う事なんじゃないかと思います。
一部を除いて、嫌すぎる男のキャラ像、あまりにもバカというか、
脳味噌の一部分が飛んでしまってるかのような女の子の描写、
ちょっと気持ち悪いセリフ、絶対にありえないようなシチュエーション。
これらは、筆者が意図的にやってることだと思います。
背景に拘らないと安心して見る事が出来ない人は、多分駄作だと感じるでしょうね。
一種のギャグエロ漫画として見るのが正しい使用法じゃないかと思います。
女の子の体も全員が「巨乳輪+垂れ乳」となってますが、エロいのでOKかと。
そう、エロければ他は全部どうでもいいんです。
そう思わせられました。