スモーク・オン・ザ・ウォーター~ア・トリビュート・トゥ・ディープ・パープル~(紙ジャケット仕様)
速弾きギタリスト発掘人のMike VarneyプロデュースによるDeep Purpleへの トリビュートアルバムで初盤は1994年発売。
何故か今頃になって紙ジャケットでの再発盤。収録曲と演奏者は下記の通りです。
1.Speed King / Kelly Keeling & Yngwie Malmsteen
2.Space Truckin' / Kip Winger & Tony Macalpine
3.Stormbringer / John Norum & Glenn Hughes
4.Rat Bat Blue / Ritchie Kotzen
5.Lazy / Yngwie Malmsteen & Joe Lynn Turner
6.Maybe I'm A Leo / Paul Gilbert
7.Smoke On The Water / Robert Mason & Russ Parrish
8.Fireball / Don Dokken & Reb Beach
9.Hush / Jeff Scott Soto & Mike Varney
10.Woman From Tokyo / Tony Harnell & Vinnie Moore
しかし、この組み合わせみると以前に組んだことがあるか後に組むことになるメンバーが多いぞ。JohnとGlennしかり、Rebは一時的だがこの後Dokkenに加入したし、5曲目なんてKey.がJens JohanssonだからRising Forceの再現ですよ? 実際には顔を合わせてないだろうけど。
Yngwieは"Speed King "なんて選曲が彼らしいですね・・・。大方の予想通り、好き勝手に弾いています。彼にとってカバー曲なんてまるで意味がない。(笑) 対照的に比較的原曲に忠実なのがJohn Norum。Glennとのコンビで粘っこいプレイを聴かせてくれます。驚いたのはRitchie KotzenとPaul Gilbertで、それぞれGt.以外にVo.をとっています。なかなかうまい。ただ残念なことに全体のサウンドは立体感がなく浅く薄っぺらな感じ。また一部の曲で微妙にtempoが遅く、グルーヴ感を損ねていると思う。
凄い面子が揃っていて元メンバーもいる。だけどなんというか無味無臭な作品に仕上がっている。これらは演奏者ではなく、プロデューサーのMike Varneyの責任ではないだろうか。私はDeep PurpleフォロワーであるYngwieやEuropeを聴いてきたのでこの評価だが、リアルタイムで原曲を聴いてきた方はもっと厳しい評価をするのではないか?
アドバンス・リードギター・テク [VHS]
まず、最初のデモ演奏の音のクリーンさ/正確さ/速さに圧倒されます。ポール・ギルバートやイングヴェイのような攻撃的なフレージングではなく、歪の少ない丸みのある音で、メロディックなフレーズを連打してくれます。
レクチャー内容は基礎を固める事に重点が置かれており、クロマチックスケールを使ったエクササイズ等が中心になっています。所々でセオリーの解説や、ソロアルバムで使用したフレーズの説明等も行っています。
華やかなテクニックよりも、音楽をする上での基本的なテクニックを磨く点にフォーカスを置いているので、人によっては退屈に感じるかもしれません。ただ、ジョン・ペトルーチの教則ビデオを見て練習しているような方であれば、毎日の練習フレーズに付け加えたくなるようなエクササイズが見つかるのではないでしょうか。
メルトダウン
1stの「Mind's eye」、2ndの「Time odyssey」とは打って変わって、ネオクラシカル路線から決別した作品です。
とは言っても、ジョー・サトリアーニやスティーブ・ヴァイ等とも一味違った、シンプルでメロディーを聴かすタイプのギターインストに仕上がっています。
1stや2ndで彼のファンになった方は、1~3曲目にかけては、余りの変貌振りに驚くかも知れません。(これはこれで良い曲なのですが)
ですが、10曲目の「Last Chance」では、ネオクラシカルではないものの哀愁を帯びた美しいメロディーを堪能する事が出来ます。
個人的には2ndが最高峰だと思っているので、星を一つ減らしました。
マインズ・アイ
本作以降は、ややフュージョンよりのスタイルになってしまった
ヴィニー・ムーアですが、この作品では、これでもか!」とばかりに
ネオクラシカルな楽曲フレーズが堪能出来ます。
技術的には、本作発表時に大量発生していた他のテクニカル
ギタリストとは、全く水準が異なるくらい高いレベルです。
特筆すべきは、ゲスト参加しているトニー・マカパインのシンセソロ
です。彼自身もクラシックのバックボーンを持っているので、
当時のヴィニーのスタイルとマッチした、クラシカル&メタリックな
シンセソロを披露しています。
星が4つなのは、個人的には2ndTime Odyssey の方が
好きだから、というだけです。勿論、このアルバムもクオリティが
高いと思います。
スピード・アキュラシー&アーテ [VHS]
ヴィニー・ムーアはネオクラシカルなギタリストの一派として知られていますが、実際にはジャズ/フュージョンの影響が強く見られるギタリストです。
このビデオでは、基礎的なピッキング練習/ダイヤトニックコードの解説/モードの解説/レガートフレーズの紹介、を中心に構成されています。又、1st/2ndソロアルバムからのフレーズも、所々で説明されているので、ファンには嬉しい限り。
自分のプレイにフュージョン的な要素を取り込もうと思われているギタリストの方には、非常に参考になると思います。