万華鏡キラキラ
自閉症をテーマにしたドラマ「光とともに・・・」のイメージソングですね。
二人組みの女性が歌っており、声も綺麗で聴いた漢字では透き通ったバラード(かな?ジャンルとしては)でも歌のタイトルとは裏腹にテーマとなっているドラマを意識してかどこか切ないふいんきもかもしだしています。
あまり知られていないんですかねこの歌自体・・・レビュー数がこの時点でこれほど少ないとは予想外でした。
良い歌です、と私は感じました、バラード系が好きな方には是非一度聴いてみて欲しい一曲。
光とともに… (9)
光君ももう6年生。
担任も、定年退職する郡司先生から、新しい赤松先生に。
郡司先生も大変な思いをした、光君とパパママでしかが、この赤松先生も郡司先生以上に大変な思いをすることになります。
でも、郡司先生とのわだかまりが最後の最後にとけたことだけは、嬉しく思います。
でも、青木先生のように、障害を正しく理解してる先生って、現実でも想像以上に少ないのでしょうね…。
先生でなくても、この世の中、障害者が過ごしやすい環境でないことに、胸が痛みます。
今回は光君と美羽ちゃんの他に、2人の男の子があさがお教室に転入してきます。
親も理解できなかった、ADHDとLDの障害をもった子です。
これも、赤松先生が理解してくれなくて、あさがお教室は大混乱。
これから、中学進学を控えた光君にも、何となく暗雲が立ち込めているような表現もされていて、「これからどうなるの?」と、読み手も不安になります。
学校、世間、友達、家族と次々と困難は襲ってくるでしょう。
でも、どうか、明るい未来がありますように…と願います。
光とともに… (10)
ほのぼのと暖かい小学生時代がおわりに近づき、新しいステージが始まる巻です。
光君をはじめ、幼い頃から一緒だった七月小の友達も、それぞれの中学への進路を決めます。
絵里ちゃんの家庭がまた出て来て、大人っぽくなってきた絵里ちゃんの、辛さや葛藤も・・。
それは確実に子供時代が終わり、思春期へ突入する大きな波を感じさせます。
これからどうなるのでしょうか・・?
また赤松先生の心理描写が、今回丁寧に描かれていて、前回よりも人間味が出ていて先生に親しみを持てました。
当の光君といえば、相変わらずマイペースで、
周りが大人になっていく中、光君だけはずっと子供らしいのかなあ・・
などと考えてしまいました。
白夜行
仕事の合間を縫って、2日間ほどで読み終えました。
最近この本を手にした多くの方と同様、私もドラマを見て、関心を持った一人です。
(売り切れの書店ばかりで大変でした)
読み終えて、真っ先に思ったのは、「ドラマを見る前に読めばよかった」という後悔でした。
ドラマの最初のシーンが本のラストにあたり、更に徐々に浮かび上がってくる二人の関係が、ドラマの初回で既に描かれてしまい、
読みながら考えていく楽しみが減ってしまいました。
また、読みながら俳優さんたちの顔が浮かんできて…(苦笑)
雪穂と亮司のふたりを決して同じ場面に出さず、出来事と周囲の人間の発言だけでつながりを浮かび出させていく…
笹垣の口を通して描かれる解釈すら真実なのか?
あくまで最後は読者それぞれで彼らの人生を考えろ、というのが作者の狙いなのでしょうか。
確かに雪穂には人間の「情」というものが微塵も感じられません。
心を失った彼女が、分身である亮司まで失ってしまった。
美しいただの抜け殻であり、これから先の彼女の人生は、延々と続く悲劇でしかないでしょう。
全く救いがない物語ではありますが、救いのない悲劇をここまで描ききったことは見事としか言いようがないと思います。
最後に、この本とドラマは、全く別物として、それぞれ楽しんだほうがいいと思います。
モーツァルト:アヴェ・ヴェルム
このCDは89年にバーンスタインがモーツァルトのレクイエムを録音して2年ほど後に同じバイエルン放送合唱団とバイエルン放送交響楽団を率いて録音したものです。
レクイエムで名盤とされるベーム盤に負けない名演を聴かせてくれたバーンスタインが2年後に大ミサ曲に挑戦。私はフリッチャイ盤、ガーディナー盤、カラヤン盤のある種の軽さにあきたらなさを感じていましたが、バーンスタイン盤でようやく満足のいく独墺系の重厚な演奏にめぐり合いました。
確かにKMさんのおっしゃるところも一理あるのですが、大ミサ曲のソリストの人選はバーンスタイン自身がおこなったでしょうし、彼の目指していた大ミサ曲はレクイエムに負けない重厚さだったのだと思います。ソリストの出てくる場面ではオケの演奏も抑えぎみにして、ソリストの持ち味を殺さないようにバーンスタインが配慮している様もうかがえます。オケと合唱団が一体となって繰り広げる音の絵巻は圧巻の一言ですね。