冬の華 [DVD]
若い頃、この映画を観て感動したのを覚えています。
やくざは嫌いやけど、男とはこういう生き方をしないとダメだと自分に言い聞かせたものです。
所詮、美化しても、やくざはやくざとおっしゃる方もいらっしゃると思います。
また、こんな男は現在のやくざ世界の中に居ないとも思いますが、若い頃にこういう映画や硬派銀次郎のような漫画でも観ておく事が、私は本人自身の為になると思います。
少しやんちゃしたり、ぐれたとしても、基本は決してぶれないし大丈夫だと思います。
クロード・チアリ
幼い頃に、母がいつも食事時にポール・モーリアとこのチアリと白鳥の湖の曲を交互にかけていました。
両親ともにギターをしていたので色んな方のギターは聴いていますが、このチアリの音色は最高です。
ジャケットの写真の印象そのまま甘く丸い優しい音色で、たっぷり情緒豊かに演奏しています。
管弦楽とも共演していますが「浮いた音色」ではなく、最初からその曲であったかのように溶け込んでいます。「禁じられた遊び」もギターだけの演奏が有名ですが、こちらでは共演していて素晴らしいです。
また、“はぐれ刑事純情派”の故藤田まことさんのテーマとなっている「夜霧のシルエット」が収録されていますが、これはチアリ自身のオリジナル曲だったようです。この曲を聴いているとチアリの人柄というものがとても分かる気がします。
有名な「アランフェス」や「アルハンブラの思い出」も収録されていて、CD2枚続けて聴いても嫌になりません。
「夜霧のしのび逢い」について書かれていました。私は全く分からないのですが、ギリシャ映画の主題曲として有名なのは日本だけで、オランダのヒット曲「浜辺」のカバーをチアリが演奏したのを日本放映のときに差し替えた曲なんだそうです。だから日本では映画のこの曲名が使われているんだそうです。
ギターは独奏系が多いので力量が物凄く問われます。ピアノやヴァイオリンと同じくらい。
表現が下手だったり、弦を押さえる時に聞こえる「キュッキュッ」という音が出る人が結構今までもいて好きな弾き手さんはいませんでした。でもチアリは違います。
ギターをしていない私でも「また聴きたい」と思う演奏です。買って損はないと思います。
グラシェス・スサーナ同様、出来ればろうそく1本くらいの暗さの部屋でじっくり飲み物を味わいながら
聴くことをお勧めします。演奏の良さがもっと分かります。