リバー・ランズ・スルー・イット〈ワイド〉 [VHS]
モンタナの自然は美しい!
この一言を存分に楽しめる映画です。
ブラッド・ピットも本作から注目されました。
アメリカ人のあこがれのモンタナを舞台にした作品。
アメリカの自然、文化、慣習もあわせ楽しんで下さい!
リバー・ランズ・スルー・イット [DVD]
古き良き時代のアメリカの,対照的な性格の兄弟の青春を描く,静かな感動作。ノーマン・マクリーンのノンフィクション小説が原作。
真面目で控えめな兄と,活動的で奔放な弟。兄は学問の道へ進み出世するが,弟は次第に脇道に・・・しかしそんな弟も家族への愛を失うことはなかった。何より,マクリーン家の絆とも言えるフライ・フィッシングにおいて,弟は神業的な腕前になっていた・・・何があろうと,フライ・フィッシングをしているときだけは昔のままの兄弟だった・・・そして,いつのときも川はそこに流れていた・・・
奇をてらわず,静かな,しかし感動的な演出に成功したロバート・レッドフォード監督の手腕は見事としか言いようがありません。この映画はブラッド・ピットの出世作ですが,彼の演技がこれまた素晴らしいの一言に尽きます。圧倒的な存在感は,ファンならずとも見入ってしまいます。ノンフィクションだけに,不思議な説得力を持っているような気がする映画です。
リバー・ランズ・スルー・イット〈ワイド〉 [VHS]
この映画で、スターの座を確立したブラットピットのなんと、ロバートレッドフォードの若いころに似ていることか。本当にびっくりし、ブラピのとりこになった作品。
それに、つりをするときの画面の美しさは忘れることができない。映画を大切に作り上げているのが、観るほうに伝わってくる。
リバー・ランズ・スルー・イット [Blu-ray]
☆じつに良識的でひたむきな作品である。オーソドックスで緩やかな作品である。上品で静粛な作品である。綺麗な言葉を並べるとキリがないが、上記の表現は本作にこそふさわしいと思う。俳優だけではなく、監督しても今や大ベテランの古株で『普通の人々』や『ミラグロ奇跡の地』、『クイズショウ』、『バガー・ヴァンスの伝説』、『モンタナの風に抱かれて』等々、アメリカ映画史に残る優秀な名作を連発しているロバート・レッドフォードが、フライフィッシングをモチーフに、失われてゆく大西武の自然と家族の姿を哀惜して綴られたノーマン・マクリーンのベストセラーを詩情ゆたかな映像美でアメリカの心を描いた忘れ得ぬ見事な秀作。主演は今やハリウッドを代表する大スターであるブラッド・ピット。彼はこの名編で一気に魅力的な才能が開花した。年老いたノーマン・マクリーン(アーノルド・リチャード)は故郷の川モンタナのビッグフット・リバーでフライフィッシングをしながら若き日を回想していた。酒とギャンブルにのめり込み、まだ20代の若さで殺された弟ポール(B・ピット)を想う。優等生のノーマン(クレーグ・シェーファー)とは対照的に、ポールは幼い頃からヤンチャで頑固。自己破壊的なところがあったが、誰もが愛さずにはいられない自由奔放な天性を魅力を兼ね備えていた。そして何より、父親のマクリーン牧師(トム・スケリット)が教えてくれたフライフィッシングにかけては天才だった。愛しあっているのにギクシャクしてしまう父と子…。という感動の物語で、自分がどうしてもかなわないモノを相手に見て、お互いひそかなコンプレックスを抱きあう兄と弟。けれどひとたび川に向かい、自然のリズムに身をまかせれば、男たちの心は1つになる事を釣りを通しながら、ソフトなタッチで教えてくれる。淡々と落ち着いた演出力を披露してくれるB・レッドフォードの真面目で清潔な人間性を感じさせるしみじみとした〈抒情的〉な映画である。アカデミー撮影賞を受賞したのも頷ける地方色たっぷりな自然風景と太陽の光と川のコントラストが絶妙なバランス感覚を醸成している釣りの風物詩的な描写も素晴らしい。どこか危険で悪の面影を秘めている、単純な男前ではないB・ピット君のルックスがチャーミングで素敵だ。その美しい魅力的な瞳には思わず引き込まれてしまう。そして何より、多方面でも語られているが、当時のB・ピット君が若き日のR・レッドフォードを彷彿とさせるのは偶然か、或いは因縁めいた産物であろうか。余談だが、近年流行のデジタルやらコンピュータグラフィックを駆使した内容空疎なCGや3D映画の全盛期とはいえ、こういう古き良き味わいの由緒正しきアメリカ映画が最近では滅多に製作されなくなってしまっている嘆かわしい現状にオールド・ファンの筆者としては寂しい限りであると私の率直な心情を付け加えたい。この『リバー・ランズ・スルー・イット』は誰もが忘れかけている〈家族の絆〉と〈優しい情愛〉を優美に描いた人間ドラマの最高峰です!☆。