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白木美貴子

Anastasiaがアニメ化されると聞き、当時アメリカに住んでいた私ははりきってVHSを購入したのですが、時代が流れ、あらためてDVDを購入することにしました。内容は、イングリットバーグマンとユルブリンナーの「追想」のオマージュといえますが、幼少のアナスタシアが祖母に渡した女の子の絵は実在のアナスタシア皇女が子供の頃描いた絵を使用していたり、劇中の弟のマリンルックな格好や一家の写真といい、「追想」では描かれていなかった写真や絵といった実際の遺品を丁寧に拾って来ているなという印象です。ただ、子供向けということもあり、アーニャの持つ「皇女たるプライド」があまり描かれず、アーニャがただの鼻っ柱の強いヒロインという印象が残念です。普通の貴族とちがって、身なりはぼろぼろでも王族の姫君として持つであろう自分への誇りや周りの人間への接し方がもっと描かれていれば説得力があると思うのに、あれではただの気の強い子だよな〜と。Together in Paris(パリで会いましょう) という言葉が劇中出てきますが、当時、実際にパリにはロシアからの亡命貴族が沢山いました。今なお、パリを歩くとサーモンやキャビアを取り扱う店をあちこちにみかけます。当時フランス語やフランス風文化がロシアの貴族の教養だったことを考えると、パリという地名は全く唐突ではないといえるでしょう。サンクトペテルブルグからパリまでは随分と遠いけど!アーニャがさびれた宮殿で空想の舞踏会で踊っていたとき、亡霊の家族たちが彼女を迎えるシーンではいつも胸がいっぱいになって涙が出てしまいます。アニメでここまで表現できることに、脱帽です。アナスタシアの家はかつて数百年にわたって広大な領土をおさめていた豊かな王族で、ヨーロッパ中の王家と深いつながりを持っていた由緒正しい一家でしたが、最期は国家犯罪人として人知れず暗殺され、富も名誉も親戚も結果的に彼らを守ってはくれませんでした。そしてその死の真相は70年近くも闇に葬られていた為にこのようなファンタジーに塗り替えられ、「生きててほしい」という庶民の祈りがこうした形でアニメにまでなっていることに時代を感じます。そして現代にこのストーリーを蘇らせた制作者のチャレンジを感じます。これをみた子供たちが、なぜアーニャがこのような過酷な運命のヒロインだったのか、歴史に興味を持ってくれたらいいなと切に願います。 関連情報

白木美貴子 アナスタシア【日本語吹替版】 [VHS]

ロシア人の友人との話の中でこのアニメが話題になったため、今更ながらに鑑賞しました。当時のセントピーターズバーグの町並みや、エカテリーナスキーの内装、冬宮の外装などが非常に忠実に描かれていて驚きました。しかしやはり胸を打つのは、本物そっくりに(衣装も)描かれた皇帝一家とアーニャの回想シーンではないでしょうか。舞踏会、そして海辺での一家だんらんのほほ笑ましい姿。元気な皇太子くんの姿、4人の姉妹と美しい皇后、威厳ある皇帝、と写真で見る一家が見事に再現されています。現実の皇太后は革命からちょうど10年たってから亡くなったのですが、この映画のようにアナスタシアに会ってほしかったなぁ。。。。あまりに凄惨な史実を考えると、この物語が現実であったら良かったのに、救われたのに、とより一層切ない気分になりました。この映画が元々50年代の映画のオマージュであり、皇帝一家に関するロシア調査結果が出る前の1997年上映だったことを考えると、当時はまだアナスタシア伝説が生きていたのでしょうが、今だからこその楽しみ方もあるんだと感じました。 アナスタシア【日本語吹替版】 [VHS] 関連情報

白木美貴子 アナスタシア [DVD]

イングリット・バーグマン主演の「追想」をリメイクした1997年のアニメ。まずアニメ動画の質がやたら高く、絵だけ観ているだけでも満足。そこに歌がいっぱいのミュージカル仕立てとなっており、ラブ・ロマンスの魅力を最大限まで引き上げている。ラストあたりで、いいおっさんが涙しそうになったくらいだ。一見するとディズニー映画かと思いきやそうではあらず。どこの会社が作ったかは知らないが、とてもとても素晴らしい。王女様に憧れるロマンティックな女性が観たら満足するのは間違いないね。 アナスタシア [DVD] 関連情報




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