ブレット・アンダーソン ランキング!

ブレット・アンダーソン スロー・アタック

売れなかったみたいですねえ・・・1曲目のHymnからして大傑作なんですが。Suede時代の毒は消えてしまいましたが、この曲の澄み切った印象はデヴィッド・ボウイのSpeed of lifeに匹敵します。また、アルバムを通して聞いて、疲れない。聞き終えて、もう一度聞こうと思わせる。最近珍しいタイプのアルバムだと思いました。全曲素晴らしいのですが、何度も通して聞いた結果SummerとHunted、それにAshes of usは中でも傑出しています。Suedeが好きな人より、むしろSuedeを知らない人にこそ聞いて欲しい。詩の世界も実に素晴らしい。特にAshes of usの歌詞はその詩的世界に静かな感動を覚えました。これは、Suedeには見られなかった美しさだと思います。 スロー・アタック 関連情報

ブレット・アンダーソン ブレット・アンダーソン

 静かで、メランコリックな曲がボートラも含めて13曲ずっと続く。「to the winter」や「love is dead」等傑曲もあるし、他の曲もブレットらしい解りやすいメロディの曲でなかなか良いのだが、いかんせん地味すぎる。恐らくこの作品はあまり売れないと思う。 しかし、ここには私がティアーズに感じたような、“無理をしている感じ”が全くない。このアルバムは空元気ではなく、非常に誠実さを感じることができる作品であると思う。 そもそも、ブレットは自分の作っている音楽がポピュラー・ミュージックであるという点に非常に意識的なアーティストだった。スウェードのアルバムはどんなに耽美的で退廃的な作品であろうと、必ずそこにはブレットの理性的な面があった。そのような彼が、こういうアンチコマーシャルな作品を作るということには大きな意味があると思う。そして、その意味は、ライナーに書いてあるように、スウェードという偉大なバンド、そしてそれに付いてきたセルフ・イメージに対する一種の切断としてのそれであろう。この作品は傑作というものではない。しかし、このような文脈で聴いたからだろうか、私はこの作品がとてもとても好きである。 ブレット・アンダーソン 関連情報

ブレット・アンダーソン ブルーレイディスク スターターBOX ファンタスティック・フォー[超能力ユニット]/X-MEN:ファイナル ディシジョン/エイリアンVS.プレデター [Blu-ray]

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ブレット・アンダーソン クレイジーズ [レンタル落ち]

ジョージ・A・ロメロ監督のファンです。もちろんオリジナル版の「ザ・クレイジーズ」も大好きな作品です。そのリメイクであるこの「クレイジーズ」は公開前から非常に気になっていました。大好きな作品のリメイクという事もありやや過剰に期待していましたが、それでも裏切られる事なく充分楽しめました。化学兵器を積んだ飛行機が墜落した町に、人を狂人にしてしまう病気が蔓延する。感染者は凶暴化し、無差別に人を襲い始めた。謎の解明に動き出した保安官だったが、軍隊が押し寄せ、外部から町全体を隔離してしまう。捕らえられた妻を助け、街から脱出するために、保安官は軍隊の目を逃れて逃亡を図るが…。題名にもなっている“クレイジーズ”は、まず凶暴化して健常者に襲い掛かる町民を表しています。さらに、町を助けに来たかと思われた軍隊は、無差別に町民を殺し始めるという凶行に走ります。この軍隊も“クレイジーズ”なのです。非感染者は、2種類の狂人軍団を相手に戦う事になるわけです。ジョージ・A・ロメロファンとしてはやはりオリジナルと比較して見てしまいました。ドキュメンタリーを見ているようなリアルな作風のロメロ版に対し、リメイクはスピード感溢れる今風アクションホラー。ハラハラドキドキはリメイク版の方が上で、娯楽作品としてはこちらの方がより万人向け。最近のホラー映画としては充分及第点ではあるものの、しかし純粋な怖さという点ではオリジナルに分があります。オリジナル版にあった毒(親が娘に暴行したり、聖職者の焼身自殺といったシーン)も影を潜めました。また狂人の描写も比較的あっさりしているので怖さの表現が弱い印象。個人的には細部を詰めてもう少し丁寧に描写したらさらに深みが出せたかな、と思うとやや残念。感染者の描写は、リメイク版ではゾンビのような風貌です。しかし意思があり、道具も使うという点がゾンビとは大きく違います。それに対してロメロ版では、ごく普通の人間が突如凶暴さを露わにして襲い掛かる所が怖かった。ビジュアル的にはリメイク版の方が派手ですが、見るからに狂人なので怖さの質は違いますね。この作品を見たら是非オリジナル版の「ザ・クレイジーズ」と見比べて欲しいです。随分とスローで淡々とした展開に見えると思いますが、あちらの方が遥かにクレイジーで怖いですから。 クレイジーズ [レンタル落ち] 関連情報

ブレット・アンダーソン ウィルダネス

客観的な作品の評価は、前のレビューにある通り、確かに突出した楽曲はない。シンプルで、ポップだとは言えないかもしれない。ただ、ここには前作よりもより純化されたブレットの心象風景がある。そして、すべてが非現実的で、何より美しい。ブレットはアーティストである。suedeの後期、a new morning 制作時において、彼は自分の夢を失っていたように思われる。ブレットはsuede時代から夢を描き続けてきた。屈折していようが倒錯していようが、そこには美しさで全てを覆い隠してしまおうとする彼の夢があり、野望があった。そして、コアなファンが自己正当化のために求める現実から隔離された幻想があった。このアルバムには、失われた幻想が匂い立つような生々しさで横たわっている。おそらく、コアなsuedeファンが求め、ブレットを追いかけてきた少年少女が縋りついたものが、再び純化されてここに在るのではないだろうか。ブレットは虚構が嫌になったと発言していたし、ありのままの自分を音楽で表現しただけなのかもしれない。しかし、ここに在る世界はあの頃と何ら変わらない彼の幻想世界である。それも、意図的なものというより、ブレットが再び自らの幻想世界に陶酔することを必要としているように思えるほど自然で、切実なものを感じる。芸術は個人の夢であり幻想であり、現実的社会(社会が共有する幻想)と逆立する。そのため、芸術が生まれるためには必然的に苦悩がある。ブレットはそれを乗り越え、再び帰ってきた。このアルバムを聴いて、少なくとも私はそう感じた。 ウィルダネス 関連情報




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