ヤーノシュ・シュタルケル ランキング!

ヤーノシュ・シュタルケル バッハ:無伴奏チェロ組曲(全曲)

1992年6月19・20・22-24日、ニューヨーク、アメリカン・アカデミー・オブ・アーツにて録音。この時、シュタルケルは68才。4回目(曲によっては5回目)の録音である。そしてこのバージョンは、日本のみでリリースされているSHM-CDである。他のクラシック好き同様にぼくもこの世紀の傑作であるバッハ無伴奏チェロ・ソナタを様々な演奏者の様々な録音やライヴで愉しんでる一人だ。最近はDVDの音源も登場していてより一層聴き比べが愉しくなっている。で、ぼくとしてはポール・トルトゥリエの2度目の録音が最も好きな録音で現在あるのだが、ただ第5番ハ短調はこのシュタルケル盤が一番ではないかと思う。この第5番については、ポール・トルトゥリエが『ポール・トルトゥリエ チェリストの自画像』(倉田澄子訳)で『ゴヤの絵のような色彩を持つ』と書いている。またその最初のプレリュードを『預言者が、憤りと怒りを表す神について語っている』と書いているのだが、シュタルケルのこの演奏は、正にそのイメージ通りで、フーガを模したこの曲を空間的に表現していると思える。(ちなみにこの部分はポール・トルトゥリエのそれと比べてちょうど1分速い)最も好きなのが最後のジーグの後半の反復のクライマックス(52〜59小節)部分である。是非とも集中して聴いてもらえると嬉しい。 バッハ:無伴奏チェロ組曲(全曲) 関連情報

ヤーノシュ・シュタルケル 紅葉~autumn with your favorite music~V-music~ [Blu-ray]

葉〜autumn with your favorite music〜 (DVD版)」のブルーレイ化作品です。V-Musicシリーズの他の作品と同様、主役である音楽に既存の素材を組み合わせたものなので、映像作品としては凡庸といえば凡庸です。これも同シリーズのほかの作品でもそうですが、ハイビジョンを謳っているわりには、そうとは思えない (またはカメラマンが下手) ような粗い画像も混じっていますし。より高画質で、よりコンセプトのはっきりとしたものを期待するのなら「夜もみじ 」を選ばれたほうがよいでしょう。内容は、NHKで深夜に流しっぱなしになっている、ナレーションなしの音楽付き映像番組や、ニュースの合間に挿入されている季節の話題をつなぎ合わせたもの、を想像していただければ、おおむね正しいと思います。「2. 箱根 (仙石原)」や「5. 愛媛...」の一部、「6. 北海道...」の一部、「7. 京都...」、「8. 青森 (奥入瀬)」の一部は雄大、壮観なカットが多いですし、BGVとして普通に楽しめると思いますよ。パッケージや紹介内容がこんなに持ち上げなければ、もっとよい評価をもらえると思うのですが。ただ、スワンボートとか観光船とかを入れてしまうあたりが、やっぱり「わかってないなあ」ともどかしく思うところです。 紅葉~autumn with your favorite music~V-music~ [Blu-ray] 関連情報

ヤーノシュ・シュタルケル V-music 07『紅葉~autumn with your favorite music~』 [DVD]

葉の時期は仕事が忙しく、なかなかこんな所に行くこと出来ないからせめてDVDでって購入したんだけど、金と時間かけて出かけるより家でこれ観てたほうがよっぽどいいかも。だってこれだけの場所で葉見るったらどんだけ時間と金かかる?画像はハイビジョンのビカビカだし、液晶やプラズマ持ってりゃ本物見るより綺麗かも。でも、全国のお父さんたち!このレビュー読んで「これ買おう!」なんて考えないでね!奥さんと子供たち連れて是非、外に葉を見に行って下さい。DVDで済ませようなんて私のように独身だけだから。(笑)また映像に音楽がマッチするんだなあ。今までかなりのBGVを買ったけど失敗も多かった。でもこれは大当たり!って感じでした。今年の秋までに結婚してこのDVDにお世話にならないよう、本物の葉を見に行くか!まあ無理だろうな。やっぱDVDにお世話になるか?(笑) V-music 07『紅葉~autumn with your favorite music~』 [DVD] 関連情報

ヤーノシュ・シュタルケル ヤーノシュ・シュタルケル(Vc) EMI録音全集 6枚組

これはマーキューリー時代以前の若い頃のEMIでの全記録であり、楽器も後に彼の代名詞にもなる「ゴフリラー」ではなく、ストラッドの名器「アイレスフォード卿」である。この音を聞きたくて購入したようなものだが、大正解であった。「ゴフリラー」のゴリゴリした力感ある音は、ともすれば一本調子に聞こえる事が私にはあった。これに収録されたストラッドによる表現力豊かな無伴奏は、やや早めながら落ち着いた音調で私の杞憂を消し去った素晴らしいものだ。シュタルケルもまだ巨匠然とした大きなボーイングこそ影を潜めているが、全体の流れの良さと独特の節回しは若さによる強引さを差し引いても余りある名演である。また、ストラッドは低音から高音まで艶やかな張りのある音で中高域は「ゴフリラー」を上回る音だ。コダーイのテンションの高い演奏はこの楽器だから可能なのだろう。録音も残響が少なく楽器の音をストレートに伝えている。その他の協奏曲も繰り返し録音された物ばかりだが、ミヨーやプロコなど珍しいものもある。この頃の気迫とバランス感覚は60年代以降にない魅力だ。ファンはマーキュリー時代と合わせてコレクションをお勧めする。 ヤーノシュ・シュタルケル(Vc) EMI録音全集 6枚組 関連情報

ヤーノシュ・シュタルケル バッハ:無伴奏チェロ組曲(全6曲)他

 他のチェリストと比べると、この方の演奏には男気、骨太、職人気質といったキーワードの似合う力強さがあります。しかし決して粗野ではありません。チェロの楽しみの一つに、中低音で発せられるゴリゴリとした倍音の味わいがありますが、その粒がきちんと整っていてとても心地よいのです。この点については彼自身の後の演奏より40代で録音したこちらの方がベターです。そういうわけで演奏に関しては文句なく星5つ。私の中では1押しの無伴奏チェロです。 余談ながら、手元に全く同じ演奏でかつてフィリップスから紙ジャケで出ていた頃のものがあるのですが、聞き比べると心なしか艶や中音域の膨らみ感はそちらの方が良さげに聞こえます。もし今後何らかのリマスター等する機械がありましたら、音質を近づけて頂けますと幸いです。(というのは紙ジャケ版は1〜3番までしか持っていないので…) それからこのCDを買う方にはバッハの「無伴奏」チェロを聞きたいから、という人も多いと思います。つまり、余分な音を聞かずにチェロ1台がひたすら轟々言うのだけを楽しみたいという部分もあるわけです。その一人としては、追加のおまけで雰囲気を崩してしまうよりも、6番のGigueできちんと終えて、しばらくは手放しで余韻が楽しめるようにしてほしいと思います。 バッハ:無伴奏チェロ組曲(全6曲)他 関連情報




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