ロジック・ロック・フェスティバル ~Logic Lock Festival~ 探偵殺しのパラドックス (星海社FICTIONS)
「新本格」より新「本格」、何気ない謎の発見から始まり、ロジカルに謎が解かれることで人間模様も解き明かされる日常の謎の系譜。謎をトリビアルにする方向に行かない、いい日常の謎。事件の動機となる構図を見抜いた上で不幸の再生産を防ぐ措置を取る、好もしい解決だ。しかも最近ブームの兆しが見える多重解決ものでもある。ただ、日常の謎仕様の作風に「新本格」の装いなので、重犯罪が起きる一篇は何かと不自然だったり、「新本格」っぽい設定に人工的な仕掛けが透けて見えたりと、残念な所はある。キャッチコピーで無駄にハードル上がってしまう感じ。パッケージングの不幸と言おうか。あと、高評価は関係者の工作だと主張する自称作家から法的措置示威して恫喝が来たんですが、なんなの?自作に低評価を付けられて怒るならまだ理解できるが、新人を評価した一般読者を脅して回る潰し屋の手合いがいるとは。ミステリ界の新人潰しの闇を見た。もう一つあった☆4評価が消えたのも気になるところ。夾雑物抜きで考えれば決して悪くない。くもりなきまなこで評価されることを望む。新本格よりも本格や日常の謎の盃受けてほしいと思った。 ロジック・ロック・フェスティバル ~Logic Lock Festival~ 探偵殺しのパラドックス (星海社FICTIONS) 関連情報