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川瀬賢太郎 マーラー:交響曲第1番《巨人》

2014年2月16日、東京芸術劇場での「東京佼成WO第118回定期演奏会」でのライヴ録音。曲は、W.F.マクベスの「マスク」と、G.マーラーの交響曲第1番《巨人》(時間の関係、シアトル交響楽団のトロンボーン奏者を迎えての、マッキー作曲「トロンボーン協奏曲」は収録されていない)マスク・・・最近ではほとんど演奏されなくなった、マクベスの代表作。モノフォニックな作りの中にも立体的音像が構築され、今聞いても新鮮な印象を受ける。交響曲第1番《巨人》・・・管弦楽版の管打楽器はそのままに、拡大されたクラリネットセクション、サキソフォンセクション、それに、Euphonium、Tuba、各2本、各3本のチェロ、コントラバスが原曲の弦楽器群を担当。(この編成は、昔のギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団や、エリック・バンクス指揮、ロンドン・シンフォニック・WOでも組まれた編成で、今始まった演奏形態ではないのだが・・・)冒頭の幅広い音域によるPPでの「A」の持続音。意外に違和感が少ない。(ビブラフォンをバイオリンの弓で弾いているのか?)順番に出てくるソロは、オケの楽譜そのままで、当然それらしく聞こえる。全体的に、バランスにかなりの配慮をした演奏で、弦楽器群のかわりの木管、低音群がソロをかき消すこともない。。(しかし、時として、弦のひらひらひら〜という動きがはっきり聞こえすぎてしまったりすることはある。良い、悪いは別にして・・・)第2楽章は、ややゆっくりめに始まり、進行するにつれ、テンポも早くなってくる。中間部の「ある種の気だるさ」もよく表現されている。第3楽章はもう、編成がどうのこうのとは気にならない。第4楽章。冒頭の弦の駆け上がり、さすがにここは・・・とは思っていたものの、見事に裏切られた。楽器がどうこうなど問題なく、そこには神経質なマーラーの音楽が響いている。コントラバス、チェロが大健闘!ゆっくりな部分も良い。最後に向け、盛り上がるのはいいが、終結部の、例の「ホルン立奏」の部分では、若干テンポが早く、最後のクライマックスとの対比が今ひとつ、といったところか?私が演奏した時には、第3楽章のバスドラムは径の小さい楽器を使用。(オケのスコアにも何らかの指示あり)が、大きい楽器を使用のため(演奏会の画像ではバスドラムは2台あるが、径は大きい)時として耳障りと感じるのは私だけか?時折、テンポなどにイジリはあるものの、全曲通じて、吹奏楽で演奏されても違和感を感じない、そして、数々のマーラーの巨人を聞いた(金欠で結構売ったけど、CD10枚ある)が、決して悪くはない演奏。東京佼成WOの新たな名盤が久々に登場、といったところか? マーラー:交響曲第1番《巨人》 関連情報




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