グッド・ウィル・ハンティング ランキング!

グッド・ウィル・ハンティング BL時代の男子学 ~21世紀ハリウッド映画に見るブロマンス~ (SCREEN新書)

 著者は1964年生まれで京都在住の大学非常勤講師。同じ「SCREE新書」から以前出た『映画で教養をみがく 見て学ぶ アメリカ文化とイギリス文化』に一執筆者として参加していたそうです。あの本の表紙には編者の名前が代表で表示されていただけでしたので、読んだ当時は気づきませんでした。 社会において希求されてきた男性像が20世紀から21世紀にかけて変化していく様を、同時代のハリウッド映画の男性主人公の描き方の変遷に重ねて記していく書です。 男の子は泣いてはいけない、我慢しなければならない、と言われて育つのは洋の東西を問わないでしょうが、アメリカはマッチョであることを殊更強調する社会であり、そのことをハリウッドは補強するかのように強い男を肯定的に登場させてきた歴史があります。 しかし21世紀になってその傾向に変化の兆しが現れました。『ラースと、その彼女』、『ハングオーバー!』『マイレージ、マイラブ』『テッド』といった映画では、生身の女性とのセックスに興味を持てない男、男同士でつるんで女性の介入を避ける男、心のよりどころを恋人に求めた途端捨てられる男、子ども心を忘れられないオタクの男、といった、20世紀のハリウッドでは否定的にしか描かれなかった男たちが大量に登場するようになったのです。 そのことを指して著者は、「ハリウッド映画自体が、個々の男性の違いを受け入れ、安心させる映画を作っているように思える」と記します。つまり社会の多様性をきちんと認める精神が新世紀のハリウッド映画には根づいているということのようです。 社会が求める男子像に疲労感を覚えた男たちをやさしく肯定してくれる映画の登場に、アラフィフ独身男性の著者は大いに心安らぐ思いでいるようです。 残念なのは書名です。タイトルにある「BL」や「ブロマンス」の文字は、確かにそういうことも論じているとはいえ、通読してみると書名の与える印象と内容との間に距離がある気がします。ごくごく真摯な気持ちでハリウッド映画を男性学的視点から解析してみせる良書といえます。*「バチュラー・パーティ」(68頁)は日本語では「バチェラー・パーティ」と表記するほうが一般的だと思います。*「セックスと嘘とビデオテープ」が「カンヌ映画祭のパルムドール(グランプリ)を獲得しました」(125頁)とありますが、これは少し正確さを欠きます。カンヌ映画祭には「パルムドール」と「グランプリ」という二つの別種の賞が存在していて、「セックスと嘘とビデオテープ」が獲得したのは「パルムドール」であって、「グランプリ」ではありませんので。 BL時代の男子学 ~21世紀ハリウッド映画に見るブロマンス~ (SCREEN新書) 関連情報

グッド・ウィル・ハンティング グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち [Blu-ray]

アメリカの素晴らしさは、マット・ディモンのような才能が、いろんなジャンルで突然飛び出してくることです。もちろん、競争は激しいでしょうが、優れたものにはつねに門戸が開かれている。ところで、この映画、まず脚本がいいですね。若い二人のオリジナル脚本というのだから驚いてしまいます。プロットはよくある類型のひとつかもしれません。スラムに生まれ育ったが数学に天才的な能力をもつ青年、自分でもその能力に気づいていながら、表に出られない。仲間と一緒にいたい。複雑で繊細なこの青年の心のもつれをロビン・ウイリアムズ演ずる心理学者が徐々にその気持ちを解きほぐしていく。ロビン・ウイリアムズという俳優はほんとうにうまい役者です。シリアスな役柄もコミカルなものもなんでもこなす。でも、時々やり過ぎと感じることがありますが、この映画では極めて抑制的に演技しています。また、それがこの不遇な学者のキャラクターをよく表している。自分の可能性にフタをしていた青年は、ようやく自覚し、自律的に生きていこうとする。惚れていたのに、自ら身を引き、カリフォルニアにいる女性のあとを追う青年の車とまっすぐな道を写すラスト・シーンが印象的でした。自分を信じ、人も信じる。現実にはいろんな矛盾があり、世の中は厳しいが、それでも斜に構えるのではなく、まっすぐに生きていくことの大切さを大人も青年も子供も互いに共有しあえたら、と思わせるヒューマンな映画です。 グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち [Blu-ray] 関連情報

グッド・ウィル・ハンティング グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち―シナリオ対訳

書籍は綺麗でよかったです。今回は総ての訳を探してたので、途中カットされてるシーンの訳があって、お勉強には物足りないかな。 グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち―シナリオ対訳 関連情報

グッド・ウィル・ハンティング グッド・ウィル・ハンティング~旅立ち~【字幕版】 [VHS]

アメリカの素晴らしさは、マット・ディモンのような才能が、いろんなジャンルで突然飛び出してくることです。もちろん、競争は激しいでしょうが、優れたものにはつねに門戸が開かれている。ところで、この映画、まず脚本がいいですね。若い二人のオリジナル脚本というのだから驚いてしまいます。プロットはよくある類型のひとつかもしれません。スラムに生まれ育ったが数学に天才的な能力をもつ青年、自分でもその能力に気づいていながら、表に出られない。仲間と一緒にいたい。複雑で繊細なこの青年の心のもつれをロビン・ウイリアムズ演ずる心理学者が徐々にその気持ちを解きほぐしていく。ロビン・ウイリアムズという俳優はほんとうにうまい役者です。シリアスな役柄もコミカルなものもなんでもこなす。でも、時々やり過ぎと感じることがありますが、この映画では極めて抑制的に演技しています。また、それがこの不遇な学者のキャラクターをよく表している。自分の可能性にフタをしていた青年は、ようやく自覚し、自律的に生きていこうとする。惚れていたのに、自ら身を引き、カリフォルニアにいる女性のあとを追う青年の車とまっすぐな道を写すラスト・シーンが印象的でした。自分を信じ、人も信じる。現実にはいろんな矛盾があり、世の中は厳しいが、それでも斜に構えるのではなく、まっすぐに生きていくことの大切さを大人も青年も子供も互いに共有しあえたら、と思わせるヒューマンな映画です。 グッド・ウィル・ハンティング~旅立ち~【字幕版】 [VHS] 関連情報

グッド・ウィル・ハンティング グッド・ウィル・ハンティング~旅立ち~ [DVD]

映画館で2度、DVDで数え切れないほど観ました。天才的な頭脳を持ちながら、幼児期に親からの虐待で、自分に自信を持てなくなった青年と、カウンセラーのぶつかり合いの物語。いい条件の就職を、次々と蹴ってしまう・・その時の長い台詞を一気に言うのも山場だと思います。「君は悪くない・・・」の言葉で、子どものように泣きじゃくるウィル。私も、このシーンでいつも涙を流してしまいます。この世の中に、何も分からない子どものうちに、虐待を受けて、自分が悪いと思い込んでしまっている人が、きっとたくさんいるのではないか・・と。虐待じゃなくても、いつの間にか自分に自信を失くしてしまっている人すべてにお勧めしたい作品です。 グッド・ウィル・ハンティング~旅立ち~ [DVD] 関連情報




Loading...


ここを友達に教える