台所のおと (講談社文庫)
表題作「台所のおと」にまずやられます。ちょっとないくらいのいい短編集。「音」を中心にここまで情景をしっとりと描けるなんて!地味な本ですが必読です。
女のしっとりとしていながら、芯の強いしなやかさがすべてに共通するものでしょうか。読書って楽しい。
天使のしっぽChu(3) [VHS]
今や,萌え系は、あるフィギュア作りの人たちが流行らせなくても、自然に芽吹いていたようです。この作品は4、5年前に製作されたものです。「wowow」のノンスクランブル放送の木曜日で1作目、そして、2作目となる「chu」。cs系でも他のほうへ放映したので、見られない方も結構いたようです。最終巻となる本作品は、やはりアニメ雑誌とのリンクで微妙に違うところが見られます。タイトル(上記)に関して言うと、彼女たちを追うような形で専門の雑誌が作られるほど作品があるので割愛します。賛否両論もありますが、声優面でもご活躍している方も多いので、私は良いと思います。
おとうと [VHS]
1990年にテレビドラマとして放映されたもので、DVDでは発売されていないので、中古ビデオでしか観る事は出来ない。当時由貴ちゃんは24歳くらい、キムタクは19歳位だが幼く見える。内容はこれといって特筆するものではない。由貴ちゃんのファンなら楽しめると思うが。
マンガでわかる「西式甲田療法」―一番わかりやすい実践入門書 (ビタミン文庫)
断食と少食、軽い運動を毎日習慣化することで、あらゆる病気を癒し健康になるという「西式甲田療法」の入門書。この療法の提唱者である甲田光雄医師と、この療法で難病を克服したイラスト作家の赤池キョウコの共著で、半分がマンガ、半分が甲田医師と赤池さんの対談という形になっている。とても読みやすく、わかりやすい。大体の理屈はこれでわかるはずで、甲田療法についての入門書としてはこれを読めばだいたい間に合うように感じた。
この本のいいところは、甲田療法をできることから少しずつ、挫折することを恐れず生活の中に取り入れていくだけで、必ず効果があると述べていること。健康法やダイエット術には挫折とリバウンドがつきものだが、この本はそこに優しく手を差し伸べている。少しずつでいいから毎日続けていれば、1年、2年、3年もたつうちに、生活習慣は変化して体調も改善する。気の長い話だ。でも「挫折してもいいからやってみればいい」と言われれば、やってみようと思うではないか。三日坊主に終わってもいい。そうしたらまた、その次の日から再開すればいいのだから。
これを読んだきっかけは、甲田療法を紹介したドキュメンタリー映画『不食の時代〜愛と慈悲の少食〜』を観たこと。著者の赤池さんは映画にも出演していたが、この本を読むと脱毛症というのがかなり壮絶で、聞きしに勝るものだったことがわかる。映画は甲田医師の個人崇拝色が強かったし、オカルトっぽい話もあったりしてうさん臭かったのだが、この本は甲田医師自身が著者でもあるので個人崇拝色はなく、オカルトチックな話もあまり出てこないので取っつきやすいと思う。