綾小路きみまろ 爆笑!エキサイトライブビデオ 第3集 [DVD]
予想通りきみまろ語録満載の楽しいライブでした。
何より 中高年への愛であふれています。
観察がすごい。
中高年予備軍のわたくしにとっても・・
「あるある」「たしかに」うなづくことばかり。
カメラワークも良くて これを見たらきみまろの全て。
そんなDVDでした。
ビー・ヒア・ナウ
大好きな第三舞台のシナリオの中で、<ピルグリム>と並んで台好きな一冊。
この戯曲の魅力はなんといっても個性溢れるキャラクターと、おまえを誘拐した、という手紙が届くという冒頭にあると思います。
デスラー総統、イザベル・ドロンジョ女王など演じがいのある魅力あふれる脇役。難しいテーマはさておき、主人公2名友部と北川の友情の物語だと思うのです。戯曲の魅力を文章で伝えることは難しいですが、<おまえを誘拐した>この1文に惹かれる感性の方なら、きっと楽しめるんじゃないかと思います。
第三舞台ファンの方にはもちろんおすすめです。
桂 枝雀 落語大全 第一集 [DVD]
このDVDに収録されている”代書屋”は傑作中の傑作です。本当に何度見ても、聞いてもおもしろいです。DVDだと判りづらいかもしれませんが、以前CDでこれを聞いたとき会場の笑いのがレベルが完全に違うのが判りました。こんなにすごい演じ方を見たことも聞いたこともありません。
失礼ながら、ほかの落語家さんが”代書”を演じたものを見ると、あまりにも気抜けがしてしまって陳腐にすら感じます。それほどすごい高座になっています。是非、”すごい落語”というのを感じ取っていただきたいと思います。
EGGS
エコーズ最後のオリジナルアルバム。
我が道をいく、と開き直ったかのような辻仁成の文学的世界を堪能できる。
デビュー作から「Good-bye Gentle land」までのUKっぽい音と、
知的で内省的な歌詞が好きだった人には特におすすめ。
「HURTS」「Dear Friend」のポップさや”バンドらしさ”への固執はもはやなく、
ジャンルを越えた表現者として活動することになる辻の、”その後”を予感させる作品だ。
ギター伊藤浩樹の体調不良により、一部サポートメンバーに頼らざるを得なかったのが残念
だが、 今川勉の緻密で乾いたドラムは健在。 全体的に非常に厚みのある音に仕上がっている。
洗練という点では、今までのベストか。
80年代のバンドブームに背を向け、地道な活動をストイックに続けてきた
「エコーズとしての辻仁成」のラストにふさわしい力作。
ファントム・ペイン
鴻上尚史率いる第三舞台の戯曲。 20周年記念かつ10年間封印公演。
『スナフキンの手紙』に続き、ほぼ10年前の作品ながら
ネットワーク社会の認識に対する著者の先見性には驚かされる。
しかし時事用語/流行モノをファッションとして使うならば
その時代その時代により、衣は新しいモノへ代替可能だが
本戯曲では「ひきこもり」をテーマの中心付近に据えたことにより
時が経るに従い、やや古臭く見えてしまう傾向はあるのではないか。
ともかく封印の解ける2011年に、何を引っさげて鴻上尚史と
第三舞台が演劇界に帰ってくるのかは楽しみでならない。