津波!!命を救った稲むらの火
大震災の後知って読んでみたが、素直に感動した。今回も、自らを犠牲にして人を救ったミニ浜口五兵衛は、数多く存在したのだろう。
本書の津波の描写は、今回の大震災を彷彿とさせる迫真のものだ。しかし、過去の津波の教訓は、実はあちこちに埋もれていたというふうも言えるだろう。
さらに、すごいと思ったのは、この話を発掘してきて世に出したラフカディオ・ハーンである。
1897年に「A Living Gods」(生ける神。「Gleanings in Buddha-Fields」収蔵)として世に出したという。
これに感動した人が、全国の子供に知ってもらおうと「稲むらの火」と書き改め、これが1932年から小学校の教科書に載ったという。
広村堤防(主人公のモデルとなった浜口儀兵衛が作ったもの)は、今も広川町の史跡として残されているという。少し興味がある。
なお、モデルとなっている津波は、1854年12月24日の安政の南海地震(マグニチュード8.4)である(前日に東海地震が発生)。
このとおり、私はとてもおもしろかったが、6歳の息子は、5分で読んで持ってきた。あまり、お気には召さなかったようだ。