原宿探偵学園 スチールウッド(通常版)
恋愛の中に探偵をいれてくる新しいジャンル。
好き嫌いがあると思いますが、わたしはイラストが大好きだったのでとても楽しみにしていました。
また、最近のオトメイトさんは勢いがあって、作品も満足するものが多く期待していました。
初めてプレイして、バットエンドを迎えて、次はひとりとEDにたどり着いた感想です。
探偵に憧れて、7年前に他界した姉と同じ、探偵を育成する『原宿探偵学園』に入学するところから物語は始まります。
主人公は前向きで、素直な女の子で好感が持てました。
また、主人公の周りにいる攻略キャラクターもいろんなタイプがいるので飽きないと思います。
(全体的にかっこいい!って感じるよりもかわいい男子・男性という方向です。)
基本的にADVパートと捜査パートに分かれていて、捜査パートははじめ少し、
とっつきにくい気がしますが(簡単な説明を受けますが)
2週目以降になればコツを掴んでいけると思うので問題ないです。(楽しくなってきます。)
シナリオ重視する傾向があるからかも知れませんが、シナリオは『あっさり』しています。
期待していたからなのか、好みがでたのか、プレイしていて悩むぐらい、あっけないんです。。
真相ルート(?)の方でも、シナリオの量を制限されているんだろうかと心配してしまうくらい、何か、足らないです。
着眼点は面白いのに、シナリオを書かれている人の実力が追いついていないような気がしました。
少し『何か』を加味するだけで化けてくる要素はたくさんあったような感じがしてしまい、残念です。。
(文章はとても読みやすく私は好きでしたが。。)
私は甘くない恋愛でも大丈夫(だと思います)なのですが、この作品は恋愛要素(恋愛イベント)は若干少ない印象を受け、
物足りなさが残ります。少ないよりも薄いのかな?気持ちの面で。
(全体のボリュームが少ないからかも知れません。一年が瞬く間に過ぎていきます。)
学園生活の雰囲気や、メンバーで協力して事件を解決することに重さを置いているみたいでした。
あと、オトメイト作品のゲームはサウンドトラックを購入してしまうくらい魅力的だと思うのですが、
今作はあまり心に残りませんでした。(OPとEDは素敵です!)
グラフィック面ではとても綺麗です。キャラクターの表情は瞬きしたり、口パクがあったりこの辺りはとても良かったです★
PSPでの新作にはとても意欲を感じますが、プレイヤーが乙女ゲームで『何を求めているのか』もう少し意識して欲しかったです。
Oh! My God!! 原宿ガール
この本はきゃりーさんの今までの出来事が沢山書かれています。
学生時代や友好関係、親子関係、仕事、、、。
名前だけ聞くと変わった人なんではないかと思う人もいると思います。
(確かに変わってますけど笑)
ですがこのお方はとても真っ直ぐで素晴らしい人なんだと読むとわかります。
今の日本人に必要なことを彼女は兼ね備えています。
孤独に負けない強い心。困っている人には拒まず迎え入れる広く優しい心。など
是非読むことをお勧めいたします。
タフラブという快刀
信田さんの著書を3冊ほど読む機会に出会いました。
中でもこの本が一番ぐっと来て爽快でした(もちろん他の著書も面白いかったです)。
そして昔カウンセリングセミナーに参加していた時の体験を思い出しました。
カウンセリング自体、相手の問題解決能力を信じるところに立脚していて、
相手の自律性を信頼してサポートすると学びました。
例えば転んだ子供を起こしてあげるのではなく、自分で起き上がるのをじっと見守っている。
ところでタフラヴは「手放す愛」と訳されるそうです。
この「見放す」ではなく「手放す」という部分において、カウンセリングでは
基本的である手法を実際の生活の場面で取り入れ実践していくように感じたのです。
例えば「それは誰の問題であるか?」という問いによって、私と相手の境界がきれいに
切り分けていくことや、また自分の限界を相手に示す「断念」。
人は孤独だから誰かとの一体感を求め、挙句無自覚にもその相手を支配してしまおうとする
(実はそれこそ本能ではないかと思ったりするのですが)。例えば著者の「母が重くてたまらない」
に登場する母親のような生き方。
しかし、相手と私の境界が明確に存在した時点で一体感は失われ、そこには風通しのよさと
一抹の孤独が現われるとあります(それに似た感覚を上記セミナー参加当時感じていました)。
その孤独と共に生きていくことを受け入れられるかどうか・・・文中で示される実際の例を思うと
実践者の方は本当に必死だったのではなかったかと想いを馳せてしまいます。
そして読み進めていくうちに、私の中には爽快感が増していくのを感じました。
なぜなのか?それは多分私が感じていたであろう言葉にならないものを、しっかり言語化し
表現として著者が提示してくれたからだと思うのです。
それは私の生き方を苦しめる常識へのカウンターパンチであり、私の中にもあった(共)依存的
な部分を「これだよ」と見せてくれるような感じでした。
常識は服のようなものだと思います。
それを着ていれば誰からも笑われないし、非難されない。真っ当であることの証明にすらなります。
しかし、当時ぴったり生きやすいサイズだったのに、環境がガラリと変わった今はサイズが合わず
生きにくい・・・
実は著者が告発しているのは、夫婦や親子の関係の向こうにある常識という得体の知れない
国民皆盲信している偶像のような存在ではないかと思えてきました。だからこそ後半の著者の持論の
展開が面白かったです。
「自分を好きになろうには辟易する」にニンマリさせられたり、何か今まで見えなかったところに
何かが見えてきたような気がしています。
まずはなんとなく周囲との関係に居心地が悪かったり違和感を感じるあなたにおすすめです。
もしもし原宿(通常盤)
この作品を歌の技巧だけを取り上げて評価する事は、例えばランボルギーニ製の車を「燃費が最悪だから0点」と言っているようなものである。
鮨を食べて「ワサビが辛いから0点」と言っているようなものと例えても良い。
この作品は、歌の上手さを売りにしている作品ではそもそもない。
きゃりーぱみゅぱみゅの声を、あくまで一つの音源のような感覚で織り込む事で、全体として一つの曲として完成させる手法を取っている。ヤスタカ氏の作る曲はほぼこの手法であろう。いわゆるヤスタカ節だ。
故に、ヤスタカ氏はわざときゃりーに歌唱訓練をさせなかった。
一つの楽器として、きゃりーの歌はかなり高いレベルで機能しており、ヤスタカ氏の曲に見事に調和し、しかし飲み込まれる事無く、曲をリード出来ているのは賞賛に値する。
これは誰にも出来る事ではない。天性の声質の綺麗さ、
可愛さが必要となるからだ。
いわゆる上手な歌を聞きたいのであれば、それこそ演歌、オペラ、ジャズ、辺りから探すと良い。
ヤスタカ節が合うか合わないかで、当たり前だが好き嫌いが別れる。
好きならば後悔はありえない。