JIN-仁- DVD-BOX
ストーリーは現実離れしたタイムスリップが発端となっている。
だのに何故だろう。各人に感情移入し虜にさえなっている。
やはりそこは俳優陣の力量に尽きると思います。とにかくこの布陣は特筆するに値する。
大沢たかおさん、内野聖陽さん、綾瀬はるかさん、中谷美紀さん、
この主演4人の演技は素晴らしく誰一人欠けてもここまで成功しなかったと思います。
特に個人的には綾瀬はるかさんの献身的で健気で男勝りとも思える迫真の演技には目を見張ります。
演出自体も秀逸で、決してお涙頂戴的なものに重きを置いた訳では無いと思えますが、
毎回感動して泣けるシーンがありました。勿論これも素晴らしい演技があって故のことでしょう。
原作に言及することになるんでしょうが、歴史とSF要素の融合具合が絶妙なバランスです。
根底にあるテーマも深く面白い。運命や歴史上のifが頭を巡ります。
悠久浪漫と言うのか、人間の営み、時間概念を考えさせられます。
また挿入音楽もドラマを盛り上げるのに非常に効果的に使われていたと思います。
ラストには賛否あるかも知れませんが、危惧されてたようなものにはなっていなかったと思います。
含みを持たせたのはいた仕方無いところ。映画が早く観たいです!!
NAGISA [VHS]
12才の夏休みの思い出がいっぱいつまった、なぎさの江ノ島物語。
大人にもなれずに戸惑い揺れ動く、思春期の少女のひとなつの物語りを
小沼監督が演出。
ファミコンもカラオケも携帯電話もまだない。昭和の少女の最も多感な思春期を描く。
湘南の陽ざしと共に哀感を込めて、「恋のバカンス」を始めとする黄金の60'sミュージックをバックにした
珠玉の湘南ムービーです。
JIN―仁― 20 (ジャンプコミックスデラックス)
2000年連載開始時の冒頭にラストは帰結したわけですから十年越しの伏線回収。
そして後日談は2010年ですから、今まさに完結といったところ。
この構想力は作者の堅実な人柄があっての事でしょう。
村上もとか氏はプロになって即、ヒット作を出した方ではありません。
デビューした70年代は「赤いペガサス」が小ヒットした程度、
80年代に「六三四の剣」でようやく人気漫画家の地位を確立させました。
しかし、90年代には「六三四」のキャラクターを生かして「龍-RON-」、
そこで歴史モノを描くノウハウを得て21世紀最初の十年を本作と、
過去のヒット作に様々な形で縛られてしまう漫画家が多い昨今、
着実にステップアップを続けられた稀有な方です。
一大ブームを巻き起こすセンセーショナルな作品を描くタイプではないかもしれません。
ですが作品を通じて尊敬の念を抱かせてくれる漫画家です。
六三四の剣 (10) (小学館文庫)
全10巻の10巻目、最終巻です。
最後まで見た感想ですが、修羅の心の葛藤と成長が最も心に残りました。
勿論、主人公は六三四で、その成長や家族愛というところに主眼が置かれていたのですが、
六三四の影にはいつも修羅が見え隠れしていました。
やはり良い物語には良いライバルが必要、ということを強く再認識させられました。
この漫画ならあと数十年は読み継がれていく本だと思います。
剣道好きのお子様がいるご家庭には全巻揃えても損は無いでしょう。
全巻読んで良かった!まだの人は是非見ることをお奨めします。